第2回東京ごはん映画祭×ピープルデザイン ブログVol.1

2011年09月16日 category:

第2回東京ごはん映画祭サポーター
『慶應義塾大学牛島ゼミピープルデザイン研究室
Entertainment For Allプロジェクト』による、
映画祭応援ブログがスタートします!

映画祭までの期間、私たちが研究している『ピープルデザイン』を視点に、
おいしい映画をご紹介したいと思います。

第2回東京ごはん映画祭×ピープルデザイン ブログVol.1を
担当させていただきます。
慶應義塾大学牛島ゼミ3年代表の山田○太郎です。

好物に出会ったら毎日食べずにはいられない。
小学校生の時、主食は「米」でも「パン」でもなく「梨」でした。

さて、『ピープルデザイン』視点で紹介する映画第1本目は、
日本初公開 東京ごはん映画祭特別上映作品である
ペルーの食映画『Cooking Up Dreams』です。

この映画を、日本では(おそらく)5本の指に入るくらい何度も繰り返し観た私から、
映画の魅力を語りたいと思います。

ペルーと言えば皆さんは何を思い浮かべますか?
マチュ・ピチュやナスカの地上絵、アルパカ…
世界遺産が11もあるので観光のイメージが強い人や、
フジモリ氏が、かつて大統領になった事で有名なように、
日本からの移民を思い浮かべる人もいるかもしれません。

Gastronomy is what Peruvian people most identify with today.
“ 食文化は私たちにとって
最大のアイデンティティなのです。”

という台詞が映画の中で登場するくらい
実はペルーと言えば食!と言うほど、ペルーには食と文化に深い繋がりがあります。

When I was a kid,
the word “mestizo”
“mixed”
was a pejorative word.
Today it‘s our asset.
“子供の頃、「メスチソ(混血)」は侮辱の言葉でしたが
今日では我々の財産である“

という台詞にあるように、
ペルーではかつてスペインの植民地となった際に、労働のために黒人移民がやってきます。
独立後も、奴隷解放による労働力不足を補うために、アイルランド人、ドイツ人、中国人移民が大勢やってきました。
その際、人種と同時に食文化も混ざり合い、多様化していき、
今の素晴らしいペルーの食文化が成り立ったというワケです。
かつてペルーではそのような“混血”や“混ざり合い”は否定的に捉えられていましたが、
今日ではむしろ肯定的に捉えられ、人々の誇りとなっています。
「ピープルデザイン」を提唱しているNextidevolutionも、「混ざり合える社会」を目指していて、この映画に、そんな共通点を見出しました。

最後に、日系移民も多いペルー料理は、日本人にも親しみやすいテイストで、
とても美味しいです。ぜひ、映画と一緒に食も体験してみてください!

写真 8/12ミラフローレス恵比寿店にて 
(ぐるなび http://bit.ly/pmvqaz)

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私たちのゼミでは、ハンディのある・なしに関わらず混ざり合える社会を目指すソーシャルプロジェクトNextidevolutionが提唱している”People Design”を研究しています。”People Design”とコラボレーションしている東京ごはん映画祭では、様々な環境の方々が参加しやすい上映会を、ひとつずつ試みています。

◆「耳で観る上映会」
ごはん映画祭テーマ作品、『eatrip』は、視覚に障害をお持ちの方が映画を楽しめるように全上映回がご持参いただいたFMラジオで受信できる音声ガイダンス付きです。

◆「カラダで観る上映会」
10/10(月祝)はサウンド感を振動で伝えられる体感音響システムを体験することができます。
15:15~の『eatrip』上映会トークイベントには私、山田がパネリストとして、出演します。
http://news.fbc.keio.ac.jp/~gyuzemi/gakutomo_gohaneigasai.pdf

◆「ママのための上映会」
気兼ねなく小さなお子様とご一緒にご鑑賞いただけます。(一般の方はあらかじめご了承下さい。)

◆eatrip (with English subtitles)
映画『eatrip』は、英語字幕付き上映会です。

東京ごはん映画祭×慶應義塾大学商学部牛島ゼミ・ピープルデザイン研究室
Entertainment For All プロジェクト