第2回東京ごはん映画祭×ピープルデザイン ブログVol.2

2011年09月28日 category:

第2回東京ごはん映画祭サポーター
『慶應義塾大学牛島ゼミピープルデザイン研究室
Entertainment For Allプロジェクト』による、映画祭応援ブログvol.2!

映画祭までの期間、私たちが研究している『ピープルデザイン』を視点に、おいしい映画をご紹介したいと思います。

vol.2は、慶應義塾大学牛島ゼミ3年 磯内爽が担当します。
食べること、寝ることが大好き!甘いものが欠かせません。

さて、『ピープルデザイン』視点で紹介する映画第2本目は、
ごはん映画祭のテーマ作品『eatrip』です。

この映画の中には、
茶人・千 宗屋さんと俳優 浅野忠信さんが一亭一客の茶事を楽しむ場面が出てきます。
(千さんは慶応義塾出身!実は私達の先輩でした。)

今回私が紹介させて頂くのは“お茶”ピープルデザイン”について。

私は高校生の時、茶道部でした。
思い起こしてみると、お茶は五感すべてを使って楽しむことができます。

普段、人間が情報を得るとき、約80%は視覚によるものです。
しかし、たとえその視覚に障害を持っていたとしても
お茶には楽しめる要素がたくさんあるのです。

畳を歩くすり足の音、お茶を点てる音、お釜の鉄の匂い、抹茶の香り、道具の手触り、
そしてもちろん和菓子やお茶の味…
お茶には視覚以外にも聴覚、嗅覚、触角、味覚、を使って感じとれる良さがたくさんあります。

また、
お茶という文化ができた戦国時代には、まだまだ身分差がありました。
しかし、お茶の席ではその身分は取り払われ、
将軍と部下が同じ部屋・同じ器でお茶を楽しんでいました。
茶事では一人一人が“客”として席に着くのです。

身体的なハンディを持った人でも楽しむ事ができ、
歴史的に見ると、
“千利休に代表はされても、実際には武将・職人・商人など、身分や時代、貧富の垣根を超越して、多くの日本人の手で編み上げられた茶の湯…。”
(木村宋慎『茶の湯デザイン』より引用)

この事は、まさにピープルデザインの概念なのではないかと思います。

そんな映画『eatrip』は音声ガイダンスつきで上映されます!
ラジオを持参して頂ければ、
どなたでも音声ガイダンスを聞きながら映画を楽しむことができます。
是非この機会にお試しください(^^)

10月10日の『eatrip』カラダで観る上映会には、我らがゼミ代表(ブログ)も
トークイベントに出演予定ですので、そちらも要チェックです!

—————————————————-

さらに、追加でご紹介をさせてください!

日本初公開 東京ごはん映画祭特別上映作品
ペルーの食にまつわる映画『Cooking Up Dreams

ブログvol.1でも紹介していますが、
私からはペルー料理を味わえるミラフローレスさんへ
インタビューにお邪魔した時のことをご紹介させていただきます。

 

8/13ミラフローレス恵比寿店にて

ミラフローレス恵比寿店では、ペルー出身の料理人ファン・カルロスさんが料理を作っています。
(左から2番目 帽子を被った方がファンさんです)
あえて日本人向けにアレンジはせずに、ペルー(リマ)の郷土味とできるだけ近くなるようにお料理されています。

ペルーには世界遺産やラテン音楽など、誇れる文化はたくさんあります。
しかしペルーといえば食!というくらい、
ペルー人の中には食という文化が深く根付いているのだそうです。
ペルー人は生活と共に食がある。何より食べる事が大好きで、食に誇りを持っている!
そんなお話をしていただきました。

ファンさんはじめミラフローレスの皆さんは、食を通じてペルーを発信していきたいという思いがあるそうです。
政治などへの不安など、閉鎖的になりがちな日本を、ペルーのラテンの明るさで元気に出来る!このおいしいペルー料理をもっとたくさんの人に知ってもらいたい!
そのような思いで日本でペルー料理を作られています。

とってもおいしいので、是非一度、ペルー料理をお試しください(^o^)

——
私たちのゼミでは、ハンディのある・なしに関わらず混ざり合える社会を目指すソーシャルプロジェクトNextidevolutionが提唱している”People Design”を研究しています。
”People Design”とコラボレーションしている東京ごはん映画祭では、様々な環境の方々が参加しやすい上映会を、ひとつずつ試みています。

◆「耳で観る上映会」
ごはん映画祭テーマ作品、『eatrip』は、視覚に障害をお持ちの方が映画を楽しめるように全上映回がご持参いただいたFMラジオで受信できる音声ガイダンス付きです。

◆「カラダで観る上映会」
10/10(月祝)はサウンド感を振動で伝えられる体感音響システムを体験することができます。
15:15~の『eatrip』上映会トークイベントには、牛島ゼミ代表山田もパネリストの一人として出演します。http://tokyogohan.com/filmfestival/guest

◆「ママのための上映会」
気兼ねなく小さなお子様とご一緒にご鑑賞いただけます。
(一般の方はあらかじめご了承下さい。)

◆eatrip (with English subtitles)
映画『eatrip』は、英語字幕付き上映会です。

東京ごはん映画祭×慶應義塾大学商学部牛島ゼミ・ピープルデザイン研究室
Entertainment For All プロジェクト

【ブログvol.1へ】